椎野みち子　ギター作品集Vo.3　弾けば情景が見えて来る作品たち

椎野みち子　ギター作品集Vo.3　弾けば情景が見えて来る作品たち

椎野みち子　ギター作品集Vo.3　弾けば情景が見えて来る作品たち

＜掲載曲・解説＞
組曲「絵のない絵本」
ギタリスト赤井香琳さんのために書いた作品です。
1.mela cotogna
イタリア語で「カリン」の事です。 赤井さんの名前をもじってタイトルを付けました。
2.たそがれの
暮れゆく空の魔力のような美しさに、昔から魅了されていました。
3.月の夜は 
タイトルを決めずに、赤井さんに弾いてもらうと「窓からの風景が浮かぶような」とイメージの言葉を頂き、私の頭に、即座に、子供の頃から親しんだ童話「絵のない絵本」が浮かび、一瞬でタイトルが決まりました。

「はるかな」
ギタリスト小林透さんに書いた曲です。
長時間の協会コンサートに、幼いお嬢様を連れてらして、スタッフも兼任の忙しいパパの邪魔もせず、お絵描きしながらおとなしく待ってる姿が可愛らしく彼女の名前「はるかちゃん」からイメージして作曲しました。

「ミセバヤの日常」
ギター協会で大変お世話になっているギタリスト安藤三七子さんに、感謝を込めて書いた作品です。
弘法大師が、旅先で見つけた美しい花を「君にミセバヤ」（君に早く見せたい）と歌に詠んだので、この花がミセバヤと名付けられたそうです。
花言葉は「大切なあなた」

「EMI」
29年もブランクの末、ギターに舞い戻った私が、再スタートした時から優しく見守ってくれている大切な友・橋本恵美子さんに、感謝の気持ちを込めて作りました。

「吉備路」
あるギターイベントで出会い、長年、ギターコンクール審査などでもお世話になっている岡山在住のギタリスト加藤丈晴さんのために作りました。
タイトルの吉備路は、実は行った事ありませんが、今はネットなどで動画も見てイメージを膨らませました。いつか訪れてみたいです。

「K」
ギタリスト角圭司さんのための作品です。
タイトルがアルファベット1文字なのは、星新一作品から頂きました。

組曲「北の大地に」
ギタリスト渋谷環さんのための作品なので、各楽章の頭文字を集めると「た・ま・き」になるようにタイトルを付けました。（第3楽章は、環さんご自身が付けて下さいました）
1. たいせつなもの
2. 真っ青な空の向こうまで
3. 北の大地に生かされ

「小さなワルツ」
クラシックギター演奏愛好会主催のコンテストのために、初心者でも弾けると言う条件の中で作った作品です。

「深海」
以前、出版している曲ですが、弾き易いように再編集しました。
光さえ届かない深い海の底で生きるもの達の思いをイメージして下さい。

「冬木立」
葉を落とし、自分を守る物も失ったような姿でむ木たち。
その強さや諦めの思いなどをイメージして書きました。

「星のふなびと」
豪華客船の乗客となりながらも、船上でコンサートも担当している友人・岡野雅一さんのために書いた作品です。
「星」とは、夜空のイメージと、世界一周から地球をイメージした星を掛け合わせたタイトルです。
陸が見えない海の上での夜は、どんな気持ち？

「Ti　Aspetto」
イタリア語で「君を待つ」と言う意味です。
大切に思っている友・Lee Gumsilさんがショックな事に見舞われて、大変な思いの中に放り込まれた時、何もできない無力な自分を感じつつ、この曲で、少しでも彼女を元気づけられたら・・・と言う思いで作った作品です。少しでも早く、彼女に笑顔が戻りますように・・・

組曲「龍になった娘」
1．龍人
　美しい娘に恋した龍が、人間に姿を変えてひっそりと暮らしていました。
けれど愛する人にも本当のことを言えない切なさ、苦しい思いは、どうしようもない。
そんな物語のイメージを曲にしてみました。
2.心優しい娘に恋した龍が若者に化身して彼女を見守っている。
　理由は判らないが、彼が苦しむ様子を感じた娘は何とか彼の気持ちを和らげたい・・・と、彼に子守唄を歌い聞かせる。
3愛する彼が本当は龍の化身と知った娘は、驚き、とまどい・・・
　二人で過ごした愛の軌跡を思い巡り、自分も龍になりたいと、願いながら、龍神の住む湖に身を投げる。やがて湖から 2頭の龍が、寄り添うように、天を目指して昇って行く。